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■ 3行でわかる
① 小川榮太郎氏は、昨年7月の参院選で参政党など保守野党が約2200万票を集め石破自民の約1400万票を上回ったことで「戦後レジームからの脱却」を求める民意がはっきりし、高市政権の誕生と衆院選圧勝、参政党の15議席獲得につながったと分析した。
② 特別国会で成立した皇室典範改正を、安倍元首相が10年以上果たせなかったGHQ由来の制度の歴史的な修正として最大の成果と評価する一方、比例45削減を柱とする定数削減は国民に信を問うべき重大な主題だと指摘した。
③ 参政党の松田学参院議員と小川氏は、神谷宗幣代表、百田尚樹氏、有本香氏ら個性の強い政治家が比例で国会に入り、論戦が「入り口論」から中身の議論へ変わったと評価し、野党が質疑で国民の支持を得るスタイルを確立することが今後の鍵だと語った。
動画の概要
参政党の松田学参院議員が主宰する「松田政策研究所」の対談シリーズ第1076回。文芸評論家の小川榮太郎氏をゲストに迎え、特別国会の閉会を受けて、参政党の躍進がもたらした政治の構図の変化、皇室典範改正の意義、議員定数削減問題、高市首相の政治スタイル、そして「戦後レジームからの脱却」の行方について語り合っている。
主なポイント
1. 参政党の躍進と「石破政権のおかげ」で変わった政治の構図
- 昨年7月の参院選で参政党が「日本人ファースト」を掲げて大躍進した。小川氏は、風が吹いたというより、10人、20人規模のタウンミーティングから地道に積み上げた草の根運動の成果だとみる。
- オールドメディアの論調を世論と思い込みやすい自民党議員が「高市アレルギー」から石破氏を担いだ結果、保守層との差別化ができて参政党が伸びた。小川氏は「日本の政治全体の構図は石破さんのおかげで変わった」と皮肉を込めて語った。
- 参院選では保守野党の合計が約2200万票、石破自民が約1400万票。「石破さんのままでは自民党も消える」というトレンドがはっきりし、勝ち馬に乗るのがDNAの自民党は高市氏を総裁に選んだ。
- その後の急な衆院解散・総選挙では自民党が圧勝。高市旋風の中でも参政党は15議席を獲得し、小川氏は「衆議院で15は大躍進」と評価した。
2. 戦後レジームからの脱却と皇室典範改正
- 小川氏は、戦後日本はGHQによる弱体化と、ソ連の影響を受けた「東大・朝日・岩波」の“東大レジーム”による頭脳部の左傾化という二重の構造に置かれてきたと指摘。安倍晋三氏は、その脱却に生涯の後半をかけた政治家だったとした。
- 安倍氏の暗殺後、むしろ「戦後レジームからの脱却」を求める民意がはっきりし、衆院の圧倒的多数で、脱却を加速できる国会の条件が戦後初めて整ったとみる。
- その象徴が皇室典範の改正。安倍氏が10年以上果たせず、岸田政権時に有識者会議の報告書が国会に出ても動かなかったものを、高市首相が決断した。小川氏は「GHQ遺制の大きな柱を歴史的に修正し直した」と評価。松田氏も、戦後初の本格的な典範改正だとした。
- 大手新聞が産経以外すべて反対したことに、小川氏は驚きを示した。5年前に国会に示された方向どおりの改正なのに、国会の議論を無視して「民意と違う」と強調するのは民主主義の破壊に見えたという。
- 秋篠宮家を貶める投稿の約70%が中国発のアカウントだと複数の調査で明らかになっていると指摘し、放置せず国民に知らせて皇室を守るべきだと訴えた。
3. 議員定数削減問題:「国民に信を問うべき重大な主題」
- 小川氏は、維新との連立合意(憲法9条2項削除など)を高く評価する一方、終盤の「副首都(大阪都)構想」や定数削減には参政党などが疑念を持ったと述べた。
- 松田氏は、選挙制度は本来議会主導で決めるべきで、時の権力が会期を延長してまで衆院の再可決で押し通すのは危険な前例になると指摘した。小選挙区制の弊害を補う比例だけを45削減するのは本質的な議論を飛ばしている、として参政党は抵抗し、法案は継続審議となった。臨時国会で再び焦点になる。
- 小川氏は、削減数ではなく「民意を議席にどう反映させるか」という理念を各党が国民に示すべきだとし、比例の大幅削減という抜本改正は、場合によっては解散して民意を問うべきほど重い主題だと述べた。
- 松田氏は、理念でまとまる政党が議席を得られたのは全国比例があったからだとし、「参議院は全部全国比例にしてもいい」と述べた。
4. 高市首相の政治スタイル
- 小川氏によれば、高市首相は会食や直接の電話をあまりせず、政策づくりに没頭するタイプ。コミュニケーションは政権幹部を通じて取り、最終判断を集約する形だという。
- 松田氏も、官僚がなかなか面会できず、首相自ら想定問答に赤を入れていると聞くとし、「総理が徹夜で赤を入れるのはあまり聞いたことがない」と語った。
- 国会で質疑に立った松田氏は、高市首相の答弁は「はぐらかすことが多い」と感じる一方、「笑顔は素晴らしい」と評した。
- 小川氏は、高市首相の周辺には50代前後の「シナリオを書ける政治家」が複数おり、保守的な政策も周到にシナリオを描いて進めるとみる。片山財務相や小泉防衛相など、対応力の高い閣僚が自分の言葉で発信している点も評価した。
- 積極財政について松田氏は、当初は同じ方向を向いていたが、市場の円売りや長期金利の上昇で志が薄れてきたと指摘。参政党はまず減税で民を豊かにすべきだという立場で、優先順位が違うと述べた。
5. 変わる国会と野党の役割
- 小川氏は、参院議員会館の名簿に神谷宗幣氏、百田尚樹氏、有本香氏らの名前が並ぶのを見て、「政治業界人の国会」から空気が変わったと実感したという。個性の強い政治家は小選挙区にはめ込みにくく、比例があるからこそ国民の一部の声を強烈にすくい上げられると述べた。
- 国会論戦が「入り口論」から、安全保障や消費税など中身をめぐる議論へ変わった。参政党議員の素朴な疑問をずばり聞く質疑がYouTubeなどで評価されている。
- 左派勢力が縮小し、国会の大半を中道から右が占めるようになったのは大きな変化だ。小川氏は、参政党を「極右」と呼ぶのは誤りで、支持者は常識ある普通の国民だと語った。
- オールドメディアの「記者会見が少ない」という批判についても、問題は回数ではなく中身であり、旧来の野党の質問時間論と同じだと指摘した。
まとめ・結論
小川氏は、安倍元首相の暗殺からの4年間で「戦後レジームからの脱却」を求める民意がむしろ明確になり、皇室典範改正という形で一歩前進したと総括した。今後は改正した典範を守り抜くことが課題になる。自民党が強くなりすぎればこの流れが止まりかねないため、野党が質疑を通じて国民の支持を得るスタイルをこの1〜3年で確立することが大事だとした。そのうえで参政党にも大きな役割を期待すると語った。

