▶ https://www.youtube.com/watch?v=9j4FfJ-xJoE
■ 3行でわかる
① 中国は今も世界の輸出の3分の1以上を占める最大の輸出国だが、不動産の作りすぎでゴーストタウンが生まれ、成長のエンジンだった不動産と輸出の両方が行き詰まり、厳しいデフレに陥っていると元野村證券のジョニー氏は分析する。
② 年500万台超を輸出する電気自動車は雇用を生まず、国の資金で延命する赤字の「ゾンビ企業」が安値で輸出する「デフレの輸出」が起きており、最大手BYDですら利益が半減している。
③ 米国に対する切り札のレアアースも5年ほどで優位を失うとみられ、工場とマネーはインド・ベトナム・メキシコなどへ移り、高付加価値品は日本にも回帰すると予測。インフレに連動する資産でお金を守るべきだと説く。
動画の概要
野村證券に20年在籍し、2000人以上の富裕層を担当した「ベテラン證券ジョニー」氏が、米中貿易戦争のもとで表からは見えにくい中国経済の実態と、中国から工場やお金が流出していく流れ、そして次に成長する国と投資の考え方を解説する。
主なポイント
1. 中国経済の2つのエンジンの失速
- 日本で目にする北京や上海の映像、来日する中国人は富裕層の一部であり、国内の景気は厳しい。
- 第1のエンジンだった不動産は作りすぎでゴーストタウンが生まれ、値上がりを期待した人々が苦境にある。
- 第2のエンジンの輸出は、トランプ政権の関税で中国に工場を置くこと自体がリスクとなり、中身が大きく変わった。
2. 電気自動車と「デフレの輸出」
- 中国は年間500万台を超える世界最大級の自動車輸出国になった。
- 精密なエンジン技術が必要なガソリン車は作れなかったため、構造が簡単な電気自動車に注力したが、雇用はあまり生まれていない。
- 国内で売れず在庫が積み上がり、利益すれすれの安値で海外に売る「デフレの輸出」が起きている。
- 赤字でも国の資金で潰せない「ゾンビ企業」が多く、バブル崩壊後の日本と似た状況だという。EV最大手のBYDですら販売台数は増えても利益は半減した。
3. 景気悪化と対外圧力の関係
- 20年前、北京五輪に向けて急成長していた頃の中国は、日本にもほとんど政治的圧力をかけなかった。
- 一人っ子政策で働き手が減り、外国からの投資はピーク時から大きく減少。国民の不満を海外へ向けさせている。
- 中国は悪いニュースを嘘ではなく「抑え込む」形で隠し、海外で政府を批判することまで罰する法律を作ったと指摘。
4. 米国の弱点・レアアースと中国の時間切れ
- 米国の巨大IT企業は国家規模の資金をAIに投じているが、最先端半導体に必要なレアアースの精製能力はほぼ中国が独占している。
- そのため米国は中国に圧力をかけきれず、トランプ大統領もレアアースには手を出していない。
- 技術は時間とともに改善されるため、5年ほどで他国もレアアースを使えるようになる可能性が高く、その時中国は外交カードを失う。中国はそれまでにAIで覇権を取ろうと巨額投資をしている。
5. 工場とお金の行き先
- iPhoneの組み立ての9割以上は中国だが、時間をかけてサプライチェーンは中国外へ移っていく。
- 移転先は東南アジア(ベトナム・タイ・カンボジア)、最大の受け皿はインドで、米国近くで作る「ニアショアリング」としてメキシコや南米にも工場が移る。
- 「安く作れる場所」から「信頼できる場所」へと基準が変わり、最先端半導体など高付加価値品は日本にも注文が来ると予想。
まとめ・結論
ジョニー氏は、中国はレアアースという強いカードでしばらくは強気を保てるものの、人口減少と資金流出によって時間とともに弱っていくと見る。世界的な供給網の再編で物の値段は今後も上がり、インフレの流れは強まるとして、成長する分野・産業・国にお金を移し、インフレに連動する資産を持つことが大切な時代になると締めくくっている。
▶ 元動画を視聴する(ベテラン證券ジョニーさん)

