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3行でわかる
① 元駐豪大使の山上信吾氏は、5月のトランプ訪中からわずか4か月で習近平氏が訪米したのは異例であり、軍内の不満や経済低迷を抱える中国の方こそ米国との関係安定を必要としている表れだと分析する。
② 習氏の「米中はライバルではなくパートナー」発言は、国力で劣る間は問題を棚上げして時間を稼いだ1972年の尖閣「棚上げ」と同じ構図であり、米軍もステルス機やB1爆撃機で力を誇示したと指摘する。
③ 米中会談直前の9月22日に高市首相がトランプ氏と会談し、台湾・北朝鮮・拉致・FOIPなど日本の立場を伝えたことを高く評価し、安倍政権時のように月1回の接触を期待すると語った。
動画の概要
元外務省経済局長・前駐オーストラリア大使の山上信吾氏が、9月24日の米中首脳会談と、その直前の22日に行われた日米首脳会談について、外交の実務経験者の視点から緊急解説しています。
主なポイント
1. 異例のタイミングでの米中首脳会談
- 首脳の相互訪問は年1回が国際社会の相場観だが、5月のトランプ訪中に続き9月に習近平氏が訪米。11月のAPEC(中国・深圳)、12月のG20(米フロリダ)でも会うとされ、年4回の会談は外交の常識からすると異例
- トランプ氏は第1期政権でも2017年4月にフロリダで習氏を迎え、11月に訪中しており、今回はさらに間隔が短い
2. 「弱い立場」にあるのは中国
- オールドメディアは「中間選挙を前にトランプ氏が手柄を焦っている」と論じるが、山上氏は異を唱える
- 選挙直前の訪米は与党・共和党を利する行為と受け取られかねず、本来は控えるのが外交の常識。それでも習氏が乗り込んだのは中国側の事情が切迫しているから
- 人民解放軍内の不満や幹部の粛清が続く中、北京を空けることはクーデターの危険すらある。今年の外遊は平壌訪問の1回のみだった
- 若者の失業率が高く社会不満が渦巻く中国に対し、米国はベネズエラのマドゥロ氏拘束やイランへの攻撃で圧倒的な軍事力と情報力を見せつけており、「米国衰退・中国台頭」は中国の情報戦・認知戦にすぎない
3. 1972年の「棚上げ」の再来
- 習氏が繰り返す「米国との関係安定」「米中はライバルでなくパートナー」は、強い立場の者が言う言葉ではない
- 1972年の日中国交正常化時、中国は軍事的に尖閣を取れないため「棚上げ」を提案し、その間に国力を蓄えた。今の中国にその残像が重なると山上氏
- トランプ氏は習氏を「尊敬する」など過剰なリップサービスをする一方、アンドルーズ空軍基地にステルス戦闘機を並べ、習氏の頭上にB1爆撃機を飛ばして米国の力を誇示した
4. 米中会談前の日米首脳会談は大きな成果
- 9月22日、米中会談の直前に高市首相がトランプ氏と会談し、中国の口車に乗らないよう日本の見方を伝えられたことは日本外交にとって良かった
- 「35分しか会えなかった」との批判もあるが、国連総会など国際会議の合間の2国間会談は30分取れれば上出来
- 高市首相は台湾、北朝鮮、拉致問題、クアッド、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)、ICCと法の支配の重要性などを伝えた
- トランプ氏のような人物は「最後に話した人の印象が残る」ため、直前に会う意義は大きい。会談後はホワイトハウスや国務省からの「デブリーフィング」や、首相自ら電話で内容を聞き出すことも重要
- 安倍政権時は「月1回はトランプ氏と接触する」ことを意識していた。高市政権にも同様の頻度を期待
5. 「共に戦った」という中国の歴史戦
- トランプ氏が第2次大戦で米国と中国が共に戦ったかのような発言をしたことについて、山上氏は中国側の宣伝であり、米国内にもそうした発言をする人はいると説明
- 日本が戦ったのは中華民国(国民党)であり、共産党は長征と称して奥地を逃げ回っていた。「共に戦った」は共産党による典型的な歴史の書き換えだと批判
- 日本人は中国が情報戦・認知戦・歴史戦を得意としていることをしっかり認識すべきだと訴える
まとめ・結論
山上氏は、米中首脳会談の実態は「焦るトランプ」ではなく「弱い立場の中国が時間稼ぎを図っている」ものだと見るべきだと強調します。そのうえで、米中会談の直前に日米首脳会談を実現させた高市政権の外交を評価しつつ、トランプ氏との接触頻度をさらに高めることを求めています。
▶ 元動画を視聴する(外交官チャンネル〜山上信吾10minutes〜)

