▶ https://www.youtube.com/watch?v=XVUYlpDxqyE
■ 3行でわかる
① 富士山の女神は「浅間大神」から中世の「かぐや姫」、1616年に林羅山が比定した「木花咲耶姫」へと少なくとも3回入れ替わっており、そのいずれもが南九州・隼人系の「火の女性」だと長嶋修氏は読み解く。
② 佐藤・伊藤・加藤など「藤」の付く苗字は藤原氏の祭祀を司る「斎藤」から広がったブランドであり、織田信長は忌部系の出自ゆえに藤原の統制システムを壊そうとしたという独自の見方を示す。
③ 香取・鹿島などの神社、四天王やミトラ信仰、蘇我氏と遊牧民族サカ族、シリウスの方位など、日本の神話や地名にはユーラシア各地の流れが折り重なった「世界史オールスター」が刻まれていると語る。
動画の概要
長嶋修氏のチャンネル「新世界の歩き方」で、富士山の女神・木花咲耶姫の正体、藤原氏と苗字の関係、香取神宮や東国三社、四天王とミトラ信仰、蘇我氏のルーツなどを手がかりに、日本神話と古代文明のつながりについての独自の見解を語った約35分の動画。
主なポイント
1. 富士山の女神は3度変わった
- 古代の富士山の神は名もない火山の神「浅間大神」で、中世にはかぐや姫、1616年に儒学者・林羅山が木花咲耶姫と解釈して定着した。「富士山=咲耶姫」はおよそ400年前からの比較的新しい構図
- 富士山頂に奥宮を持つ富士山本宮浅間大社の神紋は南国の植物「棕櫚(しゅろ)」で、代々宮司を務めた富士氏は海人族系の和邇氏とされる
- 古事記によれば木花咲耶姫の本名は「神阿多都比売(かむあたつひめ)」で、「阿多」は薩摩半島の地名、すなわち隼人の女神であり、火の中で出産する神話も桜島などの火山地帯と結びつく
- かぐや姫のルーツとされる京都・京田辺市の大住は大隅隼人の移住地で、竹・月・火という竹取物語の要素がそろっている
2. 「藤」の付く苗字と藤原氏
- 朝廷の祭祀を司る斎宮頭を務めた藤原叙用(のぶもち)が「斎藤」を名乗ったのが始まりで、その後、加賀の藤原は加藤、伊勢の藤原は伊藤、近江は近藤、遠江は遠藤と名乗るようになった
- 苗字ランキング1位の佐藤は藤原氏の流れを汲むとされる一方、藤原氏の「下がり藤」に対し「上がり藤」の家紋を使う佐藤氏は、藤原以前からいた出雲・物部系の流れだと長嶋氏は見る
- 2位の鈴木は熊野で稲穂の積み上げを指す言葉に由来し、3位の高橋は聖域を示す目印として神職に多い苗字だという
3. 織田信長・豊臣秀吉の出自
- 信長は福井県の劔神社の神官の家系で、四国の忌部氏の流れを汲むため、藤原氏による管理統制システムを壊そうとしたと解釈
- 藤原氏が大切にした宇治の許波多神社を信長が破壊したことも、その証拠だとしている
- 秀吉は「トヨ」の系譜に連なる人物だと位置づける
4. 香取神宮と関東の出雲系神社
- 香取神宮の祭神・経津主神は徐福(徐巿)に通じ、利根川を挟んで鹿島神宮と向き合う。東国三社の一つ・息栖神社は久那斗神を祀る出雲系の神社だという
- 関東では荒川沿いに氷川神社、元荒川沿いに出雲を意味する伊豆神社(久伊豆神社)、利根川沿いに香取神社が分布しており、川筋ごとに人脈の流れができていたと説明
- 千葉の白浜、勝浦、鴨川、安房などの地名は、移り住んだ人々が故郷を懐かしんで付けたものだとする
5. 四天王・ミトラ信仰・シリウスの方位
- 東大寺の盧舎那仏を守る四天王は、ミトラ神の特徴を4分割したものだと解釈。多くの声を聞く多聞天と、聖徳太子の「十人の話を同時に聞いた」伝説の共通点も指摘
- 四天王寺の伽藍配置はミトラ神殿とそっくりで、広隆寺の弥勒菩薩や牛祭りの摩多羅神もミトラに通じるという
- 飛鳥の宮や法隆寺、四天王寺は真北から西に約20度振れた方位で建てられており、シュメールやエジプト、メキシコの神殿などと同じく「シリウス信仰」の痕跡だと主張
- この方位は大化の改新以降の藤原時代に真北(北極星・北斗信仰)へと修正された
6. 蘇我氏とサカ族
- 蘇我氏は、現在のアフガニスタン周辺にあった「サカスタン」のサカ族、すなわち騎馬遊牧民の系譜だと長嶋氏は見る
- ヘロドトスもサカ族について記録を残しており、大阪・堺など「サカ」の付く地名の多くは蘇我氏の痕跡だとしている
まとめ・結論
日本は単独でぽつんと成立した国ではなく、海人族、騎馬民族、ペルシャ、ミトラ、ゾロアスター、シリウス信仰など、ユーラシア各地の流れが神話や地名、方位、古墳、神社の祭祀に折り重なった「世界史オールスター」の国だと長嶋氏は語る。今の日本の構造を知るには、明治や江戸だけでなく、飛鳥・藤原・蘇我、さらにはユーラシアまで視野を広げる必要があると締めくくっている。
▶ 元動画を視聴する(長嶋修の「新世界の歩き方」〜お金・歴史・意識の未来案内〜)

