【イラン戦争】なぜ始まり、なぜ終わらないのか?米・イスラエルの思惑、ホルムズ海峡封鎖、イランとの対立史を徹底解説【中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY】

▶ https://www.youtube.com/watch?v=sTSbf-CeBPs

目次

■ 3行でわかる

① 2026年2月28日、米国とイスラエルはイランの核開発阻止と体制転換を狙い大規模攻撃を開始し、最高指導者ハメネイ師を殺害したが、革命防衛隊が実権を握る軍事政権化で体制は崩れず、戦争は半年以上続いている。

② イランは湾岸諸国への攻撃やホルムズ海峡封鎖という「非対称戦」で対抗し、原油の9割を同海峡経由で輸入する日本はナフサ不足を含む物価高に直撃され、6月の暫定合意もイスラエルの攻撃継続で崩壊した。

③ 背景には1953年のモサデク政権転覆以来の遺恨があり、軍事的に優位な米国が政治的には追い込まれる中、日本人は円安とホルムズ情勢の両面から政治を監視すべきだと中田氏は訴える。

動画の概要

中田敦彦氏が「エクストリーム現代社会」シリーズとして、2026年2月に始まったイラン戦争を解説。開戦の経緯と目的、長期化の理由、停戦交渉の行き詰まりを整理したうえで、1953年にさかのぼる米国・イランの対立史をたどり、ニュースを「点」ではなく「線」で理解できるようにする内容です。

主なポイント

1. 開戦――米国&イスラエル対イラン

  • 2025年6月の「12日間戦争」での核施設攻撃を前触れに、2026年2月28日、米国とイスラエルが宇宙軍・サイバー軍も動員してイランを大規模攻撃。開戦と同時に最高指導者アリ・ハメネイ師を殺害した。
  • 米国の目的は核開発の阻止。ウラン濃縮度は天然で1%以下、原発で3〜5%、核兵器で90%とされる中、イランは60%まで濃縮している疑いがあった。
  • 1979年以来の反米国家が核を持つことを恐れ、トップを排除して親米政権を樹立する短期決戦を描いていた。

2. 体制は崩れず、非対称戦で長期化

  • 革命防衛隊が政治の実権を握り、ハメネイ師の次男をトップに据えた軍事政権となったため、体制転換は失敗。
  • 正規軍では米国に勝てないイランは「非対称戦」を展開。米軍ではなく、サウジ・UAE・オマーン・カタールなど米軍基地のある近隣国を攻撃し、国際社会から米国に「やめてくれ」と圧力がかかる構図を作った。
  • 最大の切り札がホルムズ海峡封鎖。商船を攻撃するだけで事実上の封鎖となり、世界経済が悲鳴を上げる。

3. 日本への直撃――原油の9割がホルムズ経由

  • 日本は原油の約9割をホルムズ海峡経由で輸入しており、ガソリン価格だけでなく、塗料・プラスチック・ゴムなどの原料となるナフサも不足。ポテトチップスの袋から色が消えたのもこの影響。
  • 物価高は「原油の状況×円安」のダブルパンチ。高市政権の積極財政・減税方針や日銀への働きかけが円安を助長していれば、生活苦はさらに深まる。

4. 停戦の暫定合意はなぜ崩れたのか

  • 6月、体制維持を望むイランと戦費・国内批判に苦しむ米国が14項目の暫定合意に至り、核問題などは60日間協議する予定だった。
  • しかしイスラエルの目的は武装勢力を支援するイランの弱体化で、米国とは異なる。イスラエルは合意に加わらずレバノンの武装勢力への攻撃を継続。
  • イランは「停戦していない」として海峡封鎖を解かず、米国も制裁を解除しない「信頼の罠」に陥り、7月にはトランプ大統領自ら合意崩壊を認めた。
  • 8月、イランは損害賠償を含む「ホルムズ海峡解放の6条件」を提示。条件を飲めば米国の威信と支持率は失墜し、拒めば地上部隊による完全占領というベトナム戦争の二の舞が待つ。軍事的には優位でも政治的に追い込まれているのは米国だと解説。

5. 対立の源流――1953年から続く遺恨

  • 1953年:選挙で選ばれたモサデク政権が英国のアングロ・イラニアン石油会社を国有化し、米英によって転覆。親米のパーレビ国王による独裁政権が誕生。
  • 1979年:独裁と貧富の差への不満が爆発したイラン革命で国王を追放し、ホメイニ師を頂点とする反米のイスラム共和国が成立。
  • 1980年〜:米国が支援するフセインのイラクと8年間戦ったイラン・イラク戦争(化学兵器も使用)がトラウマとなり、ヒズボラ、ハマス、フーシ派など武装勢力を間接支援する非対称戦略へ。
  • 2015年:オバマ政権下で、濃縮度3.67%以下とIAEAの査察受け入れを条件に制裁を解除する核合意が成立。
  • 2018年:トランプ大統領が、核施設の存続や弾道ミサイル、武装勢力支援が規制されていないとして合意を離脱し制裁を再開。
  • 2023〜2024年:ハマスのイスラエル攻撃とガザでの報復を経て、イスラエルとイランが互いの本土を攻撃するまでに激化。

6. 複合的な関係が生む泥沼

  • 米国はユダヤ系の発言力もありイスラエルを完全には制御できず、イランも各地の武装勢力を完全には従わせられない。
  • 一国対一国ではない複合的な関係と恨みの歴史が重なり、どちらが悪いのか分からない手詰まりを生んでいる。
  • 補足として、8月24日に米ベッセント財務長官がデジタル資産・金・テクノロジー・航空・海運の5分野で二次制裁を拡大し、約60の個人・組織・船舶を指定。イランとオマーンが新航路で合意する一方、全面再開には至っていない。

まとめ・結論

イラン戦争は、核開発阻止を掲げた米国、武装勢力を支えるイランの弱体化を狙うイスラエル、体制維持を図るイランという三者の思惑が食い違い、70年以上の遺恨が重なって泥沼化しています。今後は、米国がイスラエルに、イランが武装勢力にどう働きかけるか、オマーンの仲介外交や各国の対イラン経済関係の見直しに注目すべきです。中田氏は、物価高に苦しむ日本人こそ「円安を止めて」「ホルムズを開けて」という二つの目線で、高市首相とトランプ大統領の動きを見ていく必要があると訴えています。


▶ 元動画を視聴する(中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY)

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この記事を書いた人

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