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目次
3行要約
- ロサンゼルス市長選で、急進左派団体「アメリカ民主社会主義者(DSA)」所属のニティア・ラマン氏(45)が、ハリス・ペロシ・ニューサムらが支援した現職カレン・バス氏を破って初当選。ニューヨークのマムダニ市長に続く衝撃だ。
- DSAの綱領は「資本主義の廃絶」「階級のない社会」「国防予算の削減、海外米軍基地の全閉鎖」「イスラエル支援停止」などを掲げ、日本共産党より左の、共産党宣言さながらの内容だ。
- 大都市の有権者がこうした主張を支持し、共和党側でもバンス副大統領が戦争を敗因に挙げた。2028年の次期大統領が台湾有事で米軍を送るかは極めて疑わしく、日本にとって重大な問題だ。
階層的要約
1. ロサンゼルスに急進左派市長が誕生
- 中間選挙と同日のロサンゼルス市長選で、DSA所属のニティア・ラマン氏(45)が初当選(初のインド系市長)
- 開票率76%時点で、現職カレン・バス氏の得票率は47.9%
- バス氏はカマラ・ハリス、ナンシー・ペロシ、ギャビン・ニューサムら民主党主流派の支援を受けていた
- ニューヨークのマムダニ市長(DSA)に続き、大都市で急進左派が台頭
- DSAが推薦した候補は、ニューヨーク・コロラド・ミシガン・ペンシルベニアの下院選でも当選
- ミシガン州の上院選では、初のイスラム系上院議員アブドゥル・エルサイード氏が当選
- 本人はDSAではないと述べているが、母親がイスラム同胞団に関わっていたとされ、エジプトのモルシ元大統領を擁護する声明に署名するなど、急進左派と見られている
- 「次はシカゴ」との見方も。かつての日本で美濃部都政などの革新自治体が広がった時代を思わせる
2. DSA綱領の中身
- 暮らし
- 資本主義がなければ、必要以上に働かず「できる分だけ働けばよい」
- 請求書も借金もなく、住宅は人権、医療・教育・食料・エネルギー・交通は非営利で無償
- 思想
- 敵は個々の上層部ではなく資本主義システム全体
- 階級のない社会を目指し、「労働者階級は組織しなければならない」
- 新しい憲法を起草し、民主的社会主義共和国を樹立する
- 外交・安全保障
- 国防総省(戦争省)への予算削減、全ての海外戦争を終結し、海外の米軍基地は全て閉鎖
- NATOに批判的(一部に脱退論も)、イスラエルへの軍事・経済援助は全面停止
- パレスチナの自決権・帰還権・占領への抵抗権を支持
- イランへの攻撃・制裁に反対、中国との新冷戦にも反対、ウクライナへの軍事支援拡大に反対
- 国際刑事裁判所(ICC)による米国人の戦争犯罪の訴追を支持
- 移民:ICE(移民・関税執行局)による拘束・強制送還の終了、全移民への恩赦、ビザ上限の撤廃
- 長谷川氏の評価:「日本の立憲民主党や共産党でも言わない」「共産党宣言そのもの、50年以上前の日本でもこれほど素朴な宣言はなかった」
3. 台湾有事と日本への影響
- 海外米軍基地の全閉鎖とは、当然、在日米軍の撤退も意味する
- 問題は市長個人ではなく、こうした主張に多数の有権者が票を投じたこと
- 共和党側でも、バンス副大統領が中間選挙の敗因をイラン戦争だと述べ、海外関与に慎重な姿勢
- 民主・共和の両党で海外の有事への関与に慎重になり、2028年の次期大統領が「台湾のために中国と戦う」とは想像しにくい
- 「台湾は米国の死活的国益」という政策文書を信じる日本の保守派への批判
- 大事なのは政党の文書ではなく、アメリカ国民一人ひとりの意向であり、それが政治の現実
4. 日米の左翼の逆転
- 日本では立憲民主党の弱体化、共産党の退潮などで左派の足腰が弱っている
- 一方、アメリカでは、より原始的な共産主義思想が大都市で勢いを増している
- 「お花畑」は日本の左派の専売特許ではなく、アメリカのほうがはるか先を行っている

