▶ https://youtu.be/J6i7L0QSRSQ
3行でわかる
① 65歳で年200万円の年金は、60歳からの繰り上げで年152万円(24%減)、70歳からの繰り下げで年284万円(42%増)になり、どちらの場合も損益の分岐点はおよそ81〜82歳となる。
② 所得税は累進課税のため、年金だけで暮らす人は早く受け取って年間の受給額を低く抑えた方が手取り率が高く、仕事など他の収入がある人は収入がなくなってから受け取る方が税負担を抑えられる。
③ 男性の平均寿命は81歳、健康寿命は72歳前後であり、制度の後ろ倒しや減額のリスクも考えると、迷ったら早めに受け取って資産運用に回すのが無難だと税理士の菅原氏は結論づける。
動画の概要
「脱・税理士スガワラくん」こと税理士の菅原由一氏が、年金の繰り上げ受給と繰り下げ受給について、損益分岐点の計算方法や税金、失業手当との関係まで含めて解説しています(2026年1月公開の動画)。
主なポイント
1. 年金の基本と受給開始年齢
- 65歳から受け取る年金は、老齢基礎年金(国民年金部分)と老齢厚生年金(会社員など社会保険加入者)の2種類。専業主婦や個人事業主は老齢基礎年金のみ
- 受給開始年齢はかつての55歳から60歳、65歳へと引き上げられ、70歳への引き上げも議論されている
2. 繰り上げ受給の損益分岐点
- 1か月早めるごとに0.4%減額。1年で4.8%、5年(60歳開始)で24%の減額
- 65歳で年200万円の人が60歳から受け取ると年152万円。65歳までに先に受け取る額は760万円
- 65歳開始の人との年額の差は48万円で、760万円÷48万円=約16年。81歳を超えて長生きすると65歳開始の方が得になる
3. 繰り下げ受給の損益分岐点
- 1か月遅らせるごとに0.7%増額。1年で8.4%、5年(70歳開始)で42%の増額
- 年200万円の人が70歳から受け取ると年284万円。65歳開始の人は70歳までに1000万円を先に受け取っている
- 年額の差84万円で取り戻すには1000万円÷84万円=約11.9年。82歳前後を超えれば繰り下げが得になる
4. 税金から見た最適な受け取り方
- 年金は雑所得として所得税(5〜45%の累進税率)と住民税がかかる
- 繰り下げで年額が増えるほど税率が上がり手取り率は下がるため、年金だけで暮らす人は早く受け取って年額を抑える方が有利
- 給与や事業収入がある人は、収入と合算されて税率が上がるため、収入がなくなってから年金を受け取る方がよい
- 働きながら老齢厚生年金を受け取ると、給与と合わせた額が一定の基準を超えた場合、超えた部分の半分程度が減額される(在職老齢年金)
5. 失業手当と障害年金の注意点
- 60歳前後で退職する場合、非課税の失業手当を先に受け取り、受給が終わってから繰り上げ受給すると無駄がない。失業手当の受給中は老齢厚生年金は支給停止となる
- 繰り上げ受給をすると、その後に病気やけがをしても障害基礎年金を受け取れなくなる点に注意
6. 平均寿命と健康寿命
- 平均寿命は男性81歳、女性87歳。女性は損益分岐点を超える可能性が高いが、男性は微妙なライン
- 介護を必要としない健康寿命は男性72歳前後、女性75歳前後。お金は元気なうちに使うべき
- 実際に繰り上げ受給をしている人は全体の約1割、繰り下げ受給は約2%にとどまる
まとめ・結論
82歳前後を超えて長生きする自信があれば繰り下げ、そうでなければ繰り上げが基本の考え方です。ただし他の収入がある人は収入がなくなってから受け取るのが税金面で有利です。受給年齢の後ろ倒しや減額など制度が変わるリスクもあるため、迷ったら早めに受け取り、資産運用に回すのがよいと菅原氏は勧めています。
※この動画は2026年1月公開です。概要欄によると2026年4月に年金ルールが変更されており、在職老齢年金の支給停止基準額などは動画内の説明(月50万円)から変わっています。最新の制度は日本年金機構などでご確認ください。
▶ 元動画を視聴する(脱・税理士スガワラくん)

