📌 3行でわかる
①不動産・経済評論家の長嶋修氏が、日経平均5万円超え・金2万円突破・円安という同時進行の資産高は金融緩和によるマネー膨張の結果であり、実質賃金が追いついていない以上「本当の意味での好景気」とは言い切れないと分析した。
②世界的に見ても日本株・日本の不動産はPERや国際比較で見てまだ割安な水準にあり、欧米の不動産が移民問題などで頭打ちになる中、金融リセットが起きた場合には「日本だけが資産価値を保つ」というシナリオもあり得ると指摘。
③長嶋氏は、金融システムが大きく変わる局面では”1億円”といった絶対的な金額の物差し自体が意味を失う可能性があるとし、金はいずれビットコインにその「安全資産」の座を譲る可能性がある一方、AIや自動化で「お金のために働く」仕事自体が縮小していく中、自分なりの生きがいや幸福観を確立しておくことが2026年に向けてより重要になると説いた。
動画の概要
OWS TVに不動産・経済評論家の長嶋修氏が出演し、日経平均5万円超え・金2万円突破・円安が同時進行する現在の市場状況をどう読み解くべきか、そして金融リセットが起きた場合に日本だけが資産価値を保つ可能性があるという「封印されたシナリオ」について、2025年の総括を兼ねて語る回。
主なポイント
1. 「円安・株高・金高」同時進行をどう見るか
- 長嶋氏は、現在の資産高は金融緩和による通貨膨張の結果であり、このまま行けば日経平均は7万〜10万円になってもおかしくないとしつつ、そこまで今の金融システムが持つかどうかは別問題だと指摘
- 仮に今後円高(150円→110円→100円)に振れても、世界中が日本円を買い求める中でその資金が不動産より流動性の高い株式に向かい、「円高なのに株高」というアメリカやEUとは逆行する展開もあり得るとの見方を示した
2. 今の資産高は「本当の好景気」なのか
- 日銀の2%インフレ目標は2年以上達成済みで物価は誰の目にも上昇しているが、多くの人の給与所得の上昇が追いついていない以上、これを額面通りの好景気と呼んでよいかは議論の余地があると指摘
- 1990年のバブル期(新卒採用者を引き抜き防止のため1〜2か月ハワイに連れて行くなど)と比較すると、現状はまだそこまで過熱していないとの見立てを示した
3. 「空気」に流されない健全な懐疑心の重要性
- リーマンショック時のサブプライム問題や1990年代後半の韓国通貨危機を例に、当時は「不動産価値が下がるわけがない」という神話とメディア・世論の楽観が支配的で、少数の逆張り筋だけが後に危機を言い当てていたことを紹介
- Yahoo・Googleニュースなどで形成される「世論」や同調圧力から距離を置き、常に健全な懐疑心を持つことの大切さを説いた
4. 割安な日本株・日本不動産という位置づけ
- 日経平均のPER(株価収益率)は長年15〜16倍程度で推移しており、5万円台は歴史的に見て割高とは言えないと分析
- 東京・大阪・名古屋・福岡の不動産価格はこの1年で大きく上昇したものの、世界の不動産水準と比べればまだ割安であり、移民問題などで頭打ちになっている欧米(ロンドン、パリなど)の不動産と対照的に、先進国の中で「日本だけが独り勝ち」の状況にあると指摘
- ただし金融リセットが起きれば「1億円」といった絶対的な金額基準自体が意味を失う可能性があり、絶対水準だけで資産価値を語ることへの注意も促した
5. 金(ゴールド)とビットコインをめぐる考察
- 各国中央銀行を含め世界中が金を買い集めているのは、リスク回避・資産保全としての側面が強いと分析
- 金の現物需要が急増し小口の現物購入が困難になっている状況や、金ETFなど「紙の金」が必ずしも現物と交換できるとは限らない点に注意を促し、現物保有の重要性を強調
- 長期的には、供給量に上限のない金よりも、発行上限が明確なビットコインの方が「安全資産」としての地位を確立していく可能性があるとの見方を示した
6. 金融リセット後に起こりうる「働き方」の変化
- AIや自動運転・配送ロボットなどの技術進展により、これまで「お金のために働く」仕事の多くが機械に代替されていく可能性を指摘
- 実際に多くの企業には実質的に機能していない社員が1〜2割程度存在し、その分の給与は稼ぎ頭の社員がカバーしているという構造をすでに一種の「企業内ベーシックインカム」だと分析し、社会的にベーシックインカム的な仕組みが今後導入されていく可能性に言及
- お金のためではなく、人の役に立ちたい・喜ばれたいという動機で働く生き方に価値観が変化していくと予測した
7. 2026年に向けたメッセージ
- 都心のタワーマンションを目指すような旧来型の価値観(良い学校・良い会社・都心の住まい)に固執する必要はなく、自分と家族が幸せを感じられる暮らし方を自分で選び取ることの重要性を強調
- 2020年のコロナ禍以降、社会的な激動が続いているとし、2026年は外部環境の急激な変化の中で、自分自身が何を大切にし、どう生きるかという価値観に本格的に向き合う機会になるとの見通しを語った
まとめ・結論
長嶋氏は、株価・金・不動産といった市場動向のウォッチは大切としつつも、それとは別に自分なりの幸福観・生きがいを確立し実践しておくことが金融リセット後の時代を生き抜くうえでより本質的だと説き、2025年を締めくくった。
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