▶ https://www.youtube.com/watch?v=OM0vRuQ3NUg
■ 3行でわかる
① 世界のホームページの約7割で使われるプログラム言語PHPで、10月21日に開発元が緊急の欠陥2件の修正を呼びかけ、三菱UFJ銀行や国税庁e-Tax、NTTドコモ、全日空などのサイトで停止や不具合が広がった。
② 欠陥を見つけたのは生成AIで、原口氏は「システムの基盤がやられている以上、一人一人が気をつけてもどうしようもない」と指摘し、ドバイ在住の元自衛官「中佐」がHTMLからPHP、バグとゼロデイの意味を解説した。
③ 後半はUAEに世界のマネーが集まる理由を「現代の楽市楽座」と表現し、トランプ大統領の1対2ルール、AIの嘘への対策、投資詐欺への注意、国産アプリの重要性、自衛官の装備が自前だった実態まで語った。
動画の概要
2026年10月23日(金)朝5時25分からの原口一博氏の配信です。藤原直哉氏の紹介をもとに、PHPの緊急の欠陥で銀行や国税庁などのサービスが止まった問題を取り上げ、ドバイ在住の「中佐」(元自衛官・工学系の教授)と技術的な背景を掘り下げました。後半はUAEの経済、AIとの付き合い方、詐欺への注意、防衛の現場の実態に話が広がっています。
主なポイント
1. PHPの欠陥で銀行も国税庁も停止
- PHPはホームページを動かすプログラムの言葉で、世界のサイトの約7割で使われている(PHP研究所とは無関係)
- 10月21日、開発元が緊急の欠陥2件について直ちに更新するよう呼びかけた
- 三菱UFJ銀行の投資口座・証券口座の開設、福岡銀行の一部、NTTドコモ、全日空のホームページの一部、国税庁e-Taxのトップページ、気象庁などで停止や不具合が起きた
- 全銀協は現時点で影響なしとし、悪用や情報漏えいの報告は今のところないという
- 原口氏は、基盤が攻撃されている以上「皆さん気をつけましょう」で済む話ではないと批判した。ただし便乗した詐欺には、これまで以上の注意が必要だとした
2. 欠陥を見つけたのはAI
- 今回の欠陥を見つけたのは生成AIで、AIが各所の脆弱性を見つけられるようになっている現実を知るべきだと訴えた
- 中佐は、Anthropic社のAIの名前の順番(Haiku・Sonnet・Opus、そしてMythos)を紹介し、最上位のMythosは長年見つからなかったプログラムの穴を一瞬で見つけるほどで、一般には公開されていないと話した
- 原口氏は、こうした時代に核を持つことは「自分のところに自爆爆弾を持つのと同じ」だと述べた
3. 中佐の解説:HTMLから動的なホームページ、バグとゼロデイ
- かつてのホームページは、人がHTMLで文字の大きさや配置を一つずつ書き込む「静的」なものだった
- 利用者の入力に応じてその場でページを作る「動的」なホームページが求められ、自由度の高いPHPが広く使われるようになった
- 人が作ったプログラムには必ず想定外の穴(バグ)があり、まだ誰も見つけていない穴を「ゼロデイ」と呼ぶ
- 原口氏は、命令とデータが同じ場所にあるノイマン型コンピューターの弱点を挙げ、両者を見分ける新しい仕組みが必要だと指摘した
4. UAEに世界のマネーが集まる理由:現代の楽市楽座
- UAEの人口の8〜9割は、インド・パキスタン・バングラデシュなどからの労働者で、どこを見ても高層ビルが建設中という建築ラッシュ
- 投資先を探す世界のマネーがドバイ・アブダビに集まっている。税率が低く、新しいビジネスへの規制が少ない仕組みを王族が一気に作ったことが背景にある
- 織田信長が強かったのは鉄砲だけでなく、楽市楽座で既得権の規制をなくし、堺を押さえて火薬と鉄砲を手に入れられたからだと解説
- トランプ大統領の「1対2ルール」(新しい規制を1つ作るなら既存の規制を2つなくす)は、民主党政権時代のサンセットルールに通じるものだと紹介
- 米・ロ・ウクライナの三者協議がアブダビで行われる見通しにも触れ、日本にも最後の最後にチャンスがあると語った
5. AIとの付き合い方と詐欺への注意
- 原口氏は、1つのAIを監督役にして5つの異なるAIをチェックさせている。AIは嘘を言うためだ
- 中国企業のAIに、BRICS側から見た米中関係を論じるよう頼んだところ断られたという例を挙げ、課題に必要な情報以外はAIに渡すべきでないとした
- 欧州委員会がBooking.comでの偽の宿の詐欺広告を調べている件を紹介し、自身のグループは投資の話を絶対に持ちかけないので、そうした勧誘は詐欺だと注意を呼びかけた
- マレーシアが公務員に外国製アプリの使用を禁じた例を挙げ、日本こそ国産アプリやSNSを使うべきだと語った
6. 中佐の経験:防衛の現場の実態
- 防衛省の入り口にある検査装置に、いちばん目立つ場所で「サムスン」と書かれていた。入札で安さが優先されると、一度入った外国製品が10年20年使われ続けると指摘した
- 朝鮮半島のような半島国家は周りの大国に翻弄されやすく、日本人はその歴史を理解しておくべきだと原口氏は述べた
- 自衛官の勲章のような物まで自前で買わされていた実態があり、原口氏らの働きかけで改善されたという
- コピー用紙やトイレットペーパーが足りず、幹部が自費で買っていた経験も語られ、服や食事の不足も含めて改善が必要だと話した
まとめ・結論
PHPの欠陥による大規模な停止は、社会の基盤そのものが弱っていることを示しており、AIが脆弱性を見つける時代に入った今、個人の注意だけでは防げないというのが原口氏の主張です。規制を減らして世界のマネーを呼び込むUAEのような「楽市楽座」の発想、国産アプリやセキュリティを重視する姿勢、現場を支える自衛官の待遇改善など、日本が今取り組むべき課題が幅広く語られています。
▶ 元動画を視聴する(原口一博)

