動画URL:https://www.youtube.com/watch?v=PIGIqP8Z9lM
目次
3行要約
- 中国の住宅ローンは日本と同じ「リコースローン」。不動産バブルの崩壊で家を手放しても借金が残り、返せない人は社会信用システムのブラックリストに載って、社会から締め出されてしまう。
- 家計資産の7割を占める不動産の価値が消え、若年層の失業も深刻化。銀行は債権を回収できず、中身が空洞化した「ハリボテ」状態に追い込まれている。
- 中国の銀行が潰れないのは、1日の引き出し上限を厳しく制限して取り付け騒ぎを防いでいるから。それでも2019年頃のピークから約1500行が消え、政府は公的資本の注入に追い込まれている。
詳細要約
1. 中国の住宅ローンの仕組み
- 米国との違い
- 米国の住宅ローンは「ノンリコースローン」。住宅価格が下がっても、家の鍵を銀行に渡せば借金は残らない。
- 中国は日本と同じ「リコースローン」。例えば8000万円借りて家の価値が4000万円に下がれば、家を返しても差額の借金が個人に残り続ける。
- 返済できない人の末路
- 中国では借金を払えないと社会信用システムのブラックリストに載り、クレジットカードも銀行カードも作れなくなる。
- スマホ決済が生活のすべてを占める中国では、事実上社会から排除され、立ち直りようがない。
- 中国のホームレスは4750万人と、韓国の人口に迫る規模だという。
- ブラックリスト入りを避けるため、宅配サービスなどに登録して「週1時間でも働いたこと」にしている人が8500万人を超え、日本の総人口を上回っていると紹介した。
2. 崩壊する金融システム
- 回収できない債権
- 借金は残っても、本人に稼ぐ手段がなければ銀行は回収できず、結果的に銀行が損失をかぶる。
- 企業は赤字だらけで回収の見込みが立たず、住宅ローンの担保である住宅そのものの価値も急速に目減りしている。表向きはきれいでも中身は空っぽの、ハリボテ状態だという。
- 消えた家計資産
- 中国の家計資産の70%は不動産だったが、バブル崩壊で一気に消滅し、ゼロどころかマイナスになっている。
- 一人っ子政策の重荷
- 一人っ子政策が始まってまもなく50年。1人の子どもが両親と双方の祖父母、計6人を支える構造になっている。
- 4軒の家を維持しなければならないのに売ってもお金にならず、生活費・医療費・介護費・教育費の負担だけがのしかかる。
- 若年層の失業率は6割を超えるという。
- 冷え込む経済
- 銀行は国有企業への融資で手一杯で、民間企業から資金を引き揚げているため、民間の活力も落ちている。
- 不動産の値上がり益で消費していた時代は終わり、将来への不安から人々は貯蓄に回す。ところが、その預け先の銀行自体が危ないという状況になっている。
3. 中国の銀行が潰れない理由
- 厳しい引き出し制限
- 中国農業銀行の一部支店では、ATMからの引き出しは1日5000元(約11万円)まで。窓口でも1万元(約21万円)までに制限されている。当局は詐欺・不正対策だと説明している。
- それを超える額は、2週間以上前に使途を説明する理由書を出し、審査に通らなければ引き出せない。
- 父親が急病で病院に100万円を前払いする必要があっても、1日11万円ほどしか下ろせない事例が動画で出回っていると紹介した。
- 引き出せないため取り付け騒ぎが起きず、結果として銀行は「潰れない」。まるで豚の貯金箱のようだと皮肉った。
- 消えた1500行
- 信用金庫にあたる村鎮銀行などを含め、中国には2019年頃のピーク時で約7500の銀行があったが、現在は約6000行。約1500行が消えた。
- 多くは大手銀行に吸収されたが、中には行方不明になった銀行もある。
- 取り付け騒ぎを起こそうとすると、地方政府と一体化した地方銀行の求めで公安が動き、騒ぎを起こした人たちが連れ去られて「なかったこと」にされるという。
4. 追い詰められる中国経済
- 中国はこれまで問題を先送りしてきたが、その結果、借金だけが膨らみ、実際に使える現金はどんどん減っている。
- お金が回らなくなったため、中国はごまかしながらも健全な銀行に公的資本を注入して、とりあえず経済の歯車を回そうとしているのが現状だと渡邉氏は解説した。

